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水を知る

柄杓で汲んだ水で手を洗い、そして柄杓の底に残った水を川へ還したという道元は、いくらでもあるような水でさえ粗末にせず大切にしていました。 その私たちが当たり前のように使っている水。今、水は様々な問題を抱えているのです。

安全な水と健康なくらし

◆山林保全と川の水質

 利根川、淀川、筑後川など大都市の水源となる河川の水量と水質の安定には、上流域全体の山林保全が欠かせない。だが、実際には、山は荒れている。

  たとえば杉の造林が多い筑後川の上流域は、92年の19号台風による被害がまだ残っている。倒木した杉の木が目立ち、間伐もされていない。こうした状態は、各地に共通している。山林の保水性は、落葉樹より常緑樹、針葉樹より広葉構が高い。根が大地に広がって支える体積が大きく、表土の流出を防ぐからである。間伐されていない山林は根の広がりに乏しく、20~30ミリ程度の雨でも表土が流出する。その結果、河川は濁ってしまう。

 河川の濁りは、そのまま生活用水の水質に影響する。山林、河川、そして都市生活は、はつきり結びついているのだ。山林の保全は、都市生活者が安全な飲み水を確保するための必要条件である。

 そこで、都市生活者が山林保全活動を行うことを義務化してはどうだろうか。たとえば、大都市をかかえる首都圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)、京阪神(大阪府・兵庫県・京都府)、愛知県、広島県、福岡県(あわせて人口約6400万人)の10歳から69歳まで(約5200万人)が年間10日間、山に入る。そして、下草刈りや間伐などできる範囲の作業を行うのだ。単純計算で、年間約5億2000万人が過疎地域に移動することになる。

 参加者には1日5000円の地域減税交換券を発行し、交通費は半額を助成する。休日・祭日が家族単位で有効に利用でき、高速道路や鉄道の赤字も軽減される。参加者は各地で昼食を取り、みやげを買い、ときには宿泊もする。こうした移動と消費は、地域活性化の大きな素地となる。参加できない人は代行参加を認め、権利の等価交換を可能にすると、失業対策にも結びつく。現地の指導を営林署と市町村の職員で行えぱ、人員削減を迫られている職員の有効活用の一端となろう。

 これに似た試みは、2001年からすでに和歌山県で始まった。木村良樹和歌山県知事と北川正恭三重県知事が共同で発表した「緑の公共事業で地方版セーフティネットを」にもとづくもので、「緑の雇用事業」と名付けられている。地方に新天地を求める都市生活者やリストラなどで失業した人びとを森林作業員として雇用し、荒れた山林を再生させるのだ。過疎地を活性化させ、失業対策にも役立つと、期待は大きい。



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