日本では水道法によって水質の基準検査が定められている。水道により供給される水は同法第四条にもとづく氷質基準に適合しなければならないとされ、46項目の水質基準は2つに分けられている。
■ガンによる死亡者の多い地域西日本の多くの河川は淀川を除いて流域面積が小さく、流量も少ない。利根川をはじめ関東平野以東の河川と西目本の河川の水温には、年間平均で約2℃以上の差がある。たとえば、大阪府を流れる淀川や福岡県の河川の年間平均温度は17℃を超す。これに対して、埼玉県を流れる利根川の場合は15℃前後である。肝臓疾患の原因とされている総トリハロメタンは、夏場の渇水時期が最大になり、水を汚染する。山梨県と静岡県を除くと、肝臓ガンの50歳代以上の死亡者数が平均以上の府県は圧倒的に西日本に多い。それは、東日本に比べて水温が高くなる夏日が長く、菌数の増加にともない塩素殺菌の量が増え、水の汚染が進むことと関係していると考えられる。
■トリハロメタンとカルシウムイオンと肝脱ガンの因果関係これまでも、肝臓ガンの発生に地域差があるという指摘は見られた。だが、その多くは、C型肝炎との関係(C型肝炎から肝硬変、さらには肝臓ガンへの移行)や、低温度(300~700度)の焼却灰から派生するダイオキシン類による影響として説明されている。これに対して、地域差の原因として重要なのは、トリハロメタンの含有量とカルシウムイオン値であると考えている。この二つは、飲料水の水源や浄水場によって地域差が大きいからである。
これまで肝臓ガンは、約200万人とも300万人ともいわれるC型肝炎の影響が強調されてきた。しかし、水に含まれている塩素イオンや総トリハロメタンは見逃せない。C型肝炎自体すでに重症の肝臓疾患である。そのうえに塩素やトリハロメタンを多く含む水を飲むために、弱った肝臓に負担をかけ、肝炎の悪化に結びつくのではないかと考える。水質汚染とガンの関係をぜひとも医学者に専門的に研究してもらいたい。
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