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関西文化とロハスデザイン

三都の食生活の違いを分析し、食生活の違いから生じる精神性や産業構造の違いを 分析することによって、食習慣から作り出される生活習慣や精神性を探索し 時代の課題として検証します。

京都、大阪、神戸市民の食生活と環境及びメタボリックの関係

◆なぜ大阪市市民は短命なのか

京都、大阪、神戸の年齢別、死亡比率のデータ及び男女別死亡年齢別データを見ると都市間の格差が明らかに違いが見られる。

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京都、大阪、神戸市の死亡年齢を5単位で比較すると、大阪は60歳代から急速度に死亡比率が高くなり、死亡比率のピークは75歳~79歳代である。3都の中で長寿の京都は60歳代もそれほど死亡比率は高くなく、85歳~89歳がピークとなる。京都と大阪では死亡比率のピーク年齢が約10才の違いがあり、特に女性にその傾向が強い。
男性と女性では平均寿命に格差があるが、男性も京都は75才~79才に至るまでゆっくり死亡比率が増加している。ピーク時に至る状態に格差が大きい。この死亡比率の傾向はそのまま要介護人口に影響が見られる。

表-1の高齢化人口に対して、要介護人口とその比率によって説明できる。
大阪市は6大都市のなかで要介護比率が高いことが解り、65才の5人に一人が要介護者となっている。過去に山口県の高齢者生活実態調査を行ったとき、要介護者の疾患では、脳血管疾患が全体の約40%、心疾患が5%となっていた。また長期要介護では5年以上の要介護が全体の約36%を占めていた。
このデータから割り出すと要介護者の45%がメタボリックシンドロームの悪化による症例である。
これまで大阪は「食い倒れ」として、旨い物を食べ放題にし、身上、財産を食いつぶす、「食い果てる」例えになっているが、決して喜んでおられるデータではない。
大阪市民の食生活のスタイルは高齢になると京都市、神戸市の食生活よりも負荷が増加することが示されている。
表ー1の神戸市と京都市の格差は約5年程度存在しており、この原因には、バターと卵の消費量格差がある。この差は悪玉コレストロールの接収量の差が予測できる。

■健康的な京料理
京都市民の多くの調理方法は、例えば、肉類の煮付けではこまめに油抜き、あくを取り、魚を煮付けるにも、表面からお湯を掛けて油抜きを行ったり、さっと火であぶり、臭みや表面の油を取る方法が習慣になっている。
メタボリックシンドロームの影響が高い食材の代表格は、飽和脂肪酸の多い牛肉が上げられる。牛肉は豚肉や鶏肉よりも、飽和脂肪酸が多く、不飽和脂肪酸が少ない、消費動向を見ると牛肉の消費量は大阪や神戸よりも京都市が多い、健康によいとされている鮮魚の消費量は反対に少ない。牛肉の消費量が多いが、市民のメタボリックシンドローム罹患者は少ない。牛肉の調理は焼き肉よりも、煮る調理が多く、軽く表面の脂を流して、調理するか、途中で必ずあく取りをする。油で揚げる、おあげさんやはんぺん、薩摩揚げ等も必ず、湯通しして油抜きをしてから、調理する。丁寧に、こまめに時間を掛けて調理する家庭が多い。
野菜も生食よりも煮付ける料理が多い。京野菜は煮る野菜が主で、夏の満願寺唐辛子のような焼く野菜も焼いてから出汁にしたして、味覚を整える。薄味で仕上げる京料理はゆっくりと時間を掛けて調理し、素材の味覚を引き出し、余分な脂肪分やあくになる素材を丁寧に除去する調理方法である。同じ肉類を調理しても少し、こまめに手を加えることで、脂肪分が除去でき、この時のカロリーは、肉100gの10%は、除去でき、除去できるカロリーは50kcal~80kcalのカロリーになる。このカロリーは成人が30分~1時間散歩するカロリーである。

メタボリックシンドロームの原因の多くは、脂肪、塩分、糖の過剰摂取である。
同じ食材を利用しても一品一品の調理から余分な脂肪分を取り除き、少ない塩分や糖質を素材の味覚を引き出すために使う味覚の整え方がメタボリックシンドロームに罹患させない調理方法であることがデータによって示されている。
京料理は総菜の一品一品を少量づつ器に取り分け盛りつけのデザイン力でカバーし、ゆっくりと一皿に小分けし、自然にスローフーズのスタイルになるようにテーブルに盛る、このスタイルが健康な食生活のあり方であることを示している。
大阪はフライパンに油を加えて、肉類を直接加熱する料理が多く、食材の脂肪分に別に油を加えて調理することが多い。大きなスプーンに1ぱい分約10gの油は約90kcalになる。
神戸の人が好きなムニエルに利用するバターは10gで約70kcalカロリーが増加する。
京都と同じ食材を利用してもその格差は100kcal以上になる。調理から摂取する総カロリーの格差を数十年継続した結果が死亡年齢の平均格差となって表れている。
調理は心、あわてず、あせらず、素材を良く観察し、素材の味覚を最大限に引き出す心が無駄なゴミを少なくし、健康に最適な方法であることが、百万都市の市民のデータとして残されている。

メタボリックシンドロームの疾患が多発する要因に、これまでは食事の量に対して運動不足が原因とし、その対処方法が多く説明されている。京都市民と大阪市民は同じように生鮮3品を摂取していても、メタボリックシンドロームに罹患している比率に格差がある。その差は、食品の材料のカロリー計算から見た摂取量ではなく、同じ食材を利用しても、調理方法やレシピとメニューがより大きな影響を与えていることが説明できる。


食文化と文化密度の関係

京都・大阪・神戸関西三都の食文化

食生活の違いと産業構造

京都、大阪、神戸市民の食生活と環境及びメタボリックの関係