循環型社会の中で環境と健康を考えるロハスなくらし お問い合わせ

道元の教えに学ぶロハスデザイン

 
水を知る 土に気付く 火に学ぶ 関西文化とロハスデザイン ロハスデザインの実践  
TOP>関西文化とロハスデザイン>京都、大阪、神戸市民の食生活と環境及びメタボリックの関係>経済変動と食生活の変化とメタボリックシンドロームの関係

関西文化とロハスデザイン

三都の食生活の違いを分析し、食生活の違いから生じる精神性や産業構造の違いを 分析することによって、食習慣から作り出される生活習慣や精神性を探索し 時代の課題として検証します。

京都、大阪、神戸市民の食生活と環境及びメタボリックの関係

◆経済変動と食生活の変化とメタボリックシンドロームの関係

戦後63年間で日本の経済は大き変動し、経済的変動と共に農業生産の構造変化みられ、同時に食生活とその消費の傾向が変化した。
食生活は時代の経済変化に大きな影響を受け、経済変動は必ず自然環境と生活環境の変化をもたらし、同時に市民の健康も一定の経年後に影響を受け変化することがデータに表れている。
1.戦争と敗戦、そして貧困な生活と飢えに直面した時代、(戦前~昭和25年代)
  経済的な貧困は、飢えに直面し、多くの悲惨な生活が強いられた。
    農業生産のスタイルの多くが自然循環型であるが、総タンパク質、脂肪の摂取量が不足し、平均寿命は50才代と短命であった。

2.経済の復興と食生活の安定(昭和26年~40年)
   経済の復興と共に、化学工場が各地で操業を開始し、化学肥料の農薬が大量に生産され始めた。農業の現場は、牛や馬を使った耕作や手作業から機械化、効率化がはじまった。同時に農業生産の現場は化学肥料と農薬が低価格で簡単に手に入り、農業生産量は飛躍的に増加し市民の食生活は安定した。しかし、多くの化学肥料と農薬が必要になった。

3.経済成長と近代化、工業化の進歩(昭和40年~56年)
    経済の発展は、先進国間の貿易摩擦が見られ、農業の保護政策が困難となり、農業の効率化が急速度に求められた。水稲は圃場の拡大と均一化による機械化農業への転換園芸作物は施設園芸による周年栽培システムの確立、家畜の飼育は、規模を拡大し、飼育頭数を上げ効率化を進めた。生産効率は上がり農産物の市場価格は安定した。
動物性タンパク質の摂取量が安定し、平均寿命は大きく伸び長寿社会へと進んだ。
しかし、各地で農業生産から生じる環境汚染が蔓延し始めた。環境汚染から生じるガンの多発、環境汚染による自然破壊が確認された。

4.バブル経済とバブル経済の崩壊(昭和57年~平成3年)
    バブル経済は不動産と株式の高騰の影響から経済全体が湧き上がり、全ての産業界で人件費の高騰し、日本の工業製品の国際競争力が大きく低下し、製造業の多くは、生産を中止し、転業又は廃業し生産基地が中国、韓国、台湾などの東アジアの国々に移転した。日本の工業生産が大きく変化し、大阪を中心に発展した低価格商品を大量に生産する生産スタイルが維持できなくなった。
 バブル経済は、多くの国民が経済的に豊かにし、飽食とグルメに走り、世界中から美味とする食材をかき集め、贅沢三昧が当たり前、普通の生活と取り違えた。
  金融とサービス業だけで国力が維持できるとする錯覚が蔓延した。バブル経済が崩壊後は、戦後初めて金融資産、不動産は暴落し、経済的な破綻が各地で見られた。
  飽食とグルメを続けた影響は、高カロリー食を好んで摂取し、国民的疾患の一つ糖尿病の多発に表れた。

5.経済の長期低迷(平成4~平成16年)
  バブル経済が崩壊し、多くの金融機関が破綻した。同時に日本の製造業の構造改革的変革が求められ、国際競争で生き残れる産業と淘汰される産業の選別が明確になってきた。工業製品では、素材の基礎研究と高付加価値商品が確立できる産業界及び省エネルギー、環境対策などの周辺技術力が高い産業が生き残り、従来の環境負荷の高い大量生産型産業は存続できなくなった。他方、IT産業など新たな産業産業構造か創生されたが、高度な技術力が求められ、若年労働者の質的格差が広がり、ニート人口が増加した。経済が低迷している期間、食品を中心に多くの生活用品はデフレ環境が継続し低所得でも安定した生活が維持できた。工業生産、食料品が大量に中国を始め海外から、安い低価格輸入された。外食産業の低価格商品、中食の加工品の多くがその対象になっている。農産物は生産価格が維持できず、高齢化とともに、生産量の減少し、食料品の自給率は大幅に低下した。
  IT産業などの新たな産業と従来の企業従業員の賃金格差が広がり、歪な社会構造が促進された。
  

  他方では、有機農業などの品質を問う意識も残されているが経済的なプレッシャーに対抗できる力にはほど遠く、農業技術は年々大きく退化している。
  食生活では、景気の低迷から、若い人々の中年層にかけて、低価格の中食、ファース  トフードのチェーン店が増加した。簡便性ではこれほど便利な食事はない。ちょうど南の国でバナナやマンゴーが自生し、その横で生活しているのと変わらない。ほんの少しの労働をすれば、その対価で、いつでも、何も苦労や工夫の必要が無く、その場で食べ物にありつける。
  若者のニートが増加した原因である。
  ニートの問題は、仕事につかいない生活、浪人をしているだけの問題ではなく、普通の生活に必要な最低の知識が伴っていない若者が多く、驚かさせることが多い。生活には欠かせない、食べ物に対する最低限度の知識や名前、普通に植えられている街路樹の名前を知ろうとする姿勢が見られない。牛肉と豚肉の味覚の違い、街路樹の花の名前を赤い花、白い花と答えるのが冗談ではなく、実際に知らないのである。
    格差社会が問題化されているが、賃金格差と同様に知的能力の格差、生活意欲の格差が広がった。

6.超高齢化社会(平成17年~現在)
    高齢化率が20%を超え本格的な高齢化社会へと突入した。そして、高齢化率はこれから20年間増加の一途を辿る。
    高齢化社会を健全な形態で維持するには以下の多くの課題が予測でき、その対応が望まれる。
1)人口の高齢化は、実働労働力の低下及び、経済力の低下。
    国際競争力の低下、技術力の低下、生産性の低下、生活物価の高騰とインフレ
2)医療費、生活保護などの社会的な負担額の増加。
税率の高騰、社会保険など掛け率の高騰、
  3)社会的な政情不安材料の増加
高齢者と言われている65才以上の人々は過去の経済及び食生活の変化を体験し、現在に至っている。貧困な食糧難の時代から、飽食に湧き上がった時代、竈に薪を燃やした時代から、ガスや電化の時代、科学の進歩による便利さの追求と相反して個々の知識の低下、長寿という喜びを勝ち得た反面、要介護者の増加、常に両面の多くを体験を積み重ねた。高齢者には、体験によって作り上げられた社会的な価値を次へ伝承する役割が残されている。

人類は、食べるために、生き残るために経済を発展させ、科学を進歩させた。
全ての経済活動、科学の研究、政治も哲学も宗教も食べ、生き残るために追求している。
貧困な時代は、生き延びるために必死で食べ物を追い求めた。
経済の発展や科学の進歩は、時にはその目的を忘れさせることがある。常に豊富に食料が氾濫すると、往々にして、食の重要性が脳裏から乖離し軽く扱うことがある。
調理の歴史、地域に根付いている調理方法は、非科学的な要素は少ない、体験の積み重ねは、多くの犠牲を乗り越えて得られた価値であり、科学的根拠が潜在している。
京都、大阪、神戸の市民は同じ世代を生き延びても、死亡年齢に格差が生じている。
この差は都市がもつ歴史的な市民気質の伝統、家庭調理の伝統が生きていることを示している。経済的に豊かになっても、暴飲暴食を慎み、質素に、薄味で時間を掛けて調理する伝統が家庭にも残されていることが如何に大切であるかが都市間の死亡年齢比率のデータによって示されている。
茶懐石料理、精進料理、和割烹などが京料理、日本料理の原点で、健康的な食生活であることが示されている。  


食文化と文化密度の関係

京都・大阪・神戸関西三都の食文化

食生活の違いと産業構造

京都、大阪、神戸市民の食生活と環境及びメタボリックの関係