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火に学ぶ

道元による調理の心得とは、「喜心」「老心」「大心」の三心が大切とされています。 それは主に食べる人への心配りを指しているのですが、科学の発展した今、調理時の熱エネルギーについての正しい知識をもつことで、人だけではなく環境へ配慮することも求められています。

火と文化

◆民族の違いと食

■民族と食に対する感性の違い
民族の食に対する感性の違いがある。
鉄板や石等で焼く調理にも植物油を表面に馴染ませている場合が多い。鉄板焼き、お好み焼き、たこ焼き等である。
昭和40年代に来日していた米国の量販店のバイヤーは、始めてみた鉄板焼きやお好み焼きに大変興味持っていた。
西部劇で見られるカーボーイの調理するスタイルは、幌馬車の近くで、石を集め、その上に薪木をのせて、火を起こし、鉄板を石の上に乗せ、その上に厚く切った牛肉をのせて焼く姿が多い。
肉を食べ終わった頃に、焼け石の側におかれた、やかんの湯をコーヒーカップに注ぎ、コーヒーカップから立ち上がる湯気が、カーボーイの一日の仕事の終わりを写しだし、夕日が沈む大草原を引き立てていた。
映像からコーヒーカップの香りが漂っている光景は、大地との共生に映り、若い頃は、広大な西部の大地にあこがれさえ感じた。
西部劇の鉄板焼きのイメージから、日本のキャンプ場では、いつのまにか鉄板焼きが主流になっている。この源流は西部劇から伝授されてとばかり、思っていたが、彼らは少し違うと言う。日本のように肉を薄く切って売られていることはなく、米国では肉は大きな塊が多く、均一に熱を通すのには鉄板で焼くのは、むりがあり、多くの家庭でも焼き肉はしないと言っていた。家庭ではオーブンが設置されており、オーブンの肉料理が多い。
確かに米国に行ってみると、レストランではステーキは出されるが、テーブルに鉄板の付いた焼き肉屋がなく、鉄皿に肉をのせて、ステーキは焼かれて出されるが、日本式や韓国式の焼き肉屋は営業許可が下りないと云っていた。
原因は衛生管理の考え方にあるらしい。
許可が下りない理由は、客が肉を焼くと完全に加熱されずに食べる可能性が残り、不完全な加熱から食中毒に感染する危険性を指しているらしい。
意外にも米国人には、お好み焼きが大変好評で、ソースの焼ける香りを好んでいた。
イカやタコは食べないが、豚の入ったお好み焼きは2人分をぺろりと食べていた。
焼いた茄子や甘藷、ニンジンなどは大変喜んで食べており、たっぷりソースを付けるのにも驚いた。ソースを付けるのではなく、ソースのなかに泳がして食べると云う表現が正しいかもしれない。素材の味を楽しむのではなく、たっぷり、どっぷりとソースの味が付いているのが好まれ、この食べ方が美味いと言う。
マヨネーズを付けるときも、ソースと同じようにマヨネーズをどっぷり付けるのがお好みのようである。
寿司につけるマヨネーズも盛り上がって塗りつけて食べている。
味覚の感性は民族によって違いがあり、その較差は大きく、実体を経験しなければ理解できないことが多い。


fire07.jpg■西洋料理の傾向

西洋料理では、乳製品、動物性の脂肪分を熱伝導に利用する調理が多い。
乳製品や動物性脂肪を入れた加熱調理は、植物性の油料理よりも時間をかけて調理されている。
脂肪類は、水よりも沸点が高く、植物油よりも沸点が低い。水分と脂肪を加えることによって粘性が高まり、表面からの熱放射を少なくし、時間を掛けて加熱する調理が多い。
乳製品は水よりも粘性が強いために、鍋の底と上部とに温度の較差が生じ、鍋の内部温度が不均一になりやすく温度較差から、突沸が生じやすく、突沸を防ぐために、大きなしゃもじでかき混ぜて、全体のバランスを取る加熱が多い。突沸を防ぐために少し深い鍋で調理されている。
こげることを嫌う調理方法であり、一度焦げ付くと臭いが鍋全体に広がり、調理価値を失う。
鍋の厚みによって鍋の予熱を食材全体に熱伝導をし易くし、比較的時間をかけて、火力を抑えて調理されている。
鍋底にこげ付かないようにたびたびかき混ぜることが主婦や調理人の欠かせない仕事である。
野菜や乳製品、肉類を一緒に時間をかけて煮込んでいる。
利用されている鍋は深く、厚さのある金属で出来た胴筒が多い、この鍋は、和食や中華鍋よりも厚さがあり、熱が内部に輻射する率を高める構造になっている。
野菜の味、脂質の味が溶けだし、共に絡み合ってできる味覚を大切にしている。
バレイショ、タマネギ、ニンジン、そしてキャベツが多く利用される。甘みには、甜菜糖を入れる場合もある。

イギリス、ドイツ、ロシア等では大きな胴筒で煮込まれた野菜、肉類、乳製品を何日間も朝、昼、晩、続けて食べられている。
日本人が米飯を常に主食として飽きずに食べているのと変わらない。
イギリスやドイツの家庭で多く調理されているのがシチュウとチーズやハム、そして、雑穀の入ったパンであり、ロシアではポトフにチーズと雑穀の入ったパンが飽きずに続く。
イギリスのホームスティをした経験者は、始めの1食は、大変美味しく食べられるが、3~4日目なると、又同じ食事が続くのかとうんざりする顔に変わっていく、話しをたびたび聞かされる。樺太に1週間滞在したときは、3食4日間同じ鍋のポトフが続いた。
ロシア人は不器用なイメージを持っていたが、バレイショの芽を一つ一つペティーナイフを使い、大きな手のひらのなかにバレイショを転がし取り除く作業は実に器用である。


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