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道元の教えに学ぶロハスデザイン

 
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火に学ぶ

道元による調理の心得とは、「喜心」「老心」「大心」の三心が大切とされています。 それは主に食べる人への心配りを指しているのですが、科学の発展した今、調理時の熱エネルギーについての正しい知識をもつことで、人だけではなく環境へ配慮することも求められています。

火と文化

◆火と調理の歴史

■料理の味を決める調理の火加減
人類は食べるために工夫し、食べるために学び、安定して食べるために、科学を進歩させ経済力を蓄積してきた。生きるために食べ、生命を維持するために食べ、食べるために、安定した量の確保が必要になり、栽培や飼育がはじまった。美味しく食べたい願望から道具の工夫が始まった。食べ物を安定して入手できることが、生活の安定の第一歩である。安定した食生活のために、日々勤勉に働き、科学を進歩させ、安定した経済的基盤の構築に努力する。美味しく食べたい、美味しい食物を食べたいとするその願望は、科学の進歩や社会の変化、年齢や男女に関係なく、生きている限り、不変である。美味しく食べる工夫は、既にエジプトやユーフラテスの前の古代文明の頃に見られ、パンを焼く炉が作られている。今も、中近東のパン、インド料理のナンを焼く釜は、当時の技法を利用している。

◆世界の加熱方法~直接加熱

調理加熱の方法には、直接加熱と間接加熱があり、先進国で直接加熱の調理を好む民族は、主に雑穀類を粉体にして、炉を作り、煉瓦の輻射熱を利用し、パンやナンを焼き、羊や牛の肉も炉に入れて焼いている。
世界的に見ても豚はあまり直火で焼いていない。豚肉は直火で加熱すると温度むらが生じやすく、加熱温度が均一になりにくく、加熱が不十分な部位を作ると食中毒の原因になりやすく、全体にしっかり時間を掛けて加熱される加工が多く、蒸し焼きや煮込み、塩分を多く入れたハム等の加工が多い。

食中毒や伝染病による集団的な死亡例は過去に多く、コレラ、赤痢菌は現在でも各地で発生している。経口伝染病の一つコレラ菌による伝染病の歴史は古い。
家畜のなかでも豚は、コレラ菌の感染に強く、豚コレラに感染した豚肉から人類に伝染し死亡した事例は多く、豚の加熱は世界的に慎重である。回教徒では豚を食べない教えがあるが、汚れた動物として見られている。回教徒の多い中近東では、直火的な調理が多く、豚肉を直火で加熱すると加熱むらから生じやすく食中毒の回避が禁止の主因とも考えられる。

◆世界の加熱方法~間接加熱

■間接加熱の種類と地域の食文化

間接加熱には、金属製の鍋や釜、鉄板、陶磁器、煉瓦、石、土等を利用している。
鍋や釜を利用した加熱には、大別すると次のような分類できる。
1.水を利用した加熱  日本料理に見られる煮る、炊く、蒸す等の調理
2.植物性の油を利用する地域、 中華料理、韓国料理、エスニックの炒める、揚げる調  理
3.動物性の脂肪や乳製品を利用する地域 西洋料理、ロシア料理の煮炊き料理

◆世界の加熱方法~間接加熱2

■湯がく、湯洗、湯煎
他に水を沸騰し調理する方法に蒸す調理、湯がく、湯洗、湯煎などがある。
日本調理では、蒸す調理が多く、いつ頃から始まったのかは定かではない。奈良時代以前から中国から伝授されていたと書かれている文典もある。
餅米を利用した、餅や強飯は、大きな蒸籠(セイロ中国ではチョンロン)で蒸して仕上げている。日本も中国も餅米は蒸しており、中国から伝授したことには間違いがないようである。
日本人の食事に欠かせない箸は、聖徳太子が中国から伝えたとされており、それまでは素手で食べられていたとされている。素手では、熱い餅や加熱した食事は食べにくく、調理加熱の種類が多くなったのは、箸が持つ機能によって進歩したと考えられる。

◆民族の違いと食

■民族と食に対する感性の違い
民族の食に対する感性の違いがある。
鉄板や石等で焼く調理にも植物油を表面に馴染ませている場合が多い。鉄板焼き、お好み焼き、たこ焼き等である。

◆調理の科学と日本料理の原点

■調理は科学である
人類が食べるために積み重ねてきた経験や知恵は、今では習慣的に見られがちであるが、実際は科学的な要素が積み上げられている。
美味しく調理することは、大変科学的である。
人間が美味しいと感じる感性は、科学的要素が伴っており、体験的な科学の基礎になっている。
どのような科学も基礎があるように、味覚にも基礎がある。
味覚の基礎は、それぞれの食材の素材の味覚を知り、形状や外観から味覚が判断でき、同じ素材でも生育した環境によって味覚の違いがある。
素材の味覚が優れていることは組成の栄養成分が優れた構造にある。
素材が持つ遺伝子から最適な栄養成分が構成されたときは生育環境に整合し、素材の優れた品質として美しい形状や色調を作り出している。美しさや色調を判断する感性は、豊かな科学性や科学的判断力を養う要素になる。
シンプルな素材の味覚が判断できることは、豊かな感性が育まれ、豊かな感性によって、科学的、分析的能力が自然に高まることを示している。

◆日本調理の加熱方法

fire08.jpg日本調理のなかで熱を加える言葉は、煮る、焚く、炊く、煎る、炒める、揚げる、焼く、あぶる、蒸す、蒸し焼き、蒸し煮、湯がく、湯煎、薫製、燻す、燗する等があり、それぞれに言葉があるように違いがある。言葉の違いは、熱を加える方法の違いと加熱による味覚の違いがあることを示している。熱を加える方法で味覚の違いがあることから、異なった道具が作られ、加熱調理の技術が進歩した。
加熱調理の違いから味覚が異なり、味覚に合わせて盛り付けられる食器、器があり、同じ食材でも熱の加え方で味覚が変わり、異なった味覚を引き出す工夫が見られる。
実に繊細であり、多様である。
加熱の方法の違いは、体験や経験から作られており、物理的に栄養学からみた成分変化から見て理にかなっており、科学的であることが多い。



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